経過的加算?国民年金未納期間も厚生年金加入期間で穴埋めされる仕組み

国民年金は20歳になると納付義務が生じます。

厚生労働省の平成29年の国民年金被保険者実態調査 によると、学生の納付率は23%。

4人に3人は、国民年金保険料を、実質、未納です。

未納者の大半は学生納付特例制度の利用者ですが、学生納付特例制度を利用しても、老齢基礎年金の納付済月数には加算されないため、老齢基礎年金は増えません。

未納の国民年金保険料は、追納する、又は、60歳以降に任意加入することで、老齢基礎年金を満額にすることが可能です。

ですが、追納も任意加入もせずに、実質的に未納期間を穴埋めできる仕組みがあります。

それが、厚生年金の経過的加算です。

今回は、厚生年金の経過的加算の制度化の背景と仕組みを理解し、どのように未納の国民年金が厚生年金で穴埋めされるのか具体例で確認しましょう。

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法令・通達と裁判例でわかる!賃金支払いの5つの原則とその例外

給与デジタル払いの法制度化の議論が、厚生労働省の労働政策審議会労働条件分科会 で進んでいます。

労働基準法では、通貨払いの原則が、規定されています。

給与デジタル払いの法制度化の際は、労働基準法施行規則に、通貨払いの例外として規定されるでしょう。

通貨払いの原則も含め、賃金支払いには「5つの原則」があります。

労働者の生活保障の観点から定められた5つの原則は、時代の変化にあわせ、変遷してきました。

今回は、賃金支払いの5つの原則の法制趣旨を理解するとともに、法令・通達と裁判例も参照し、賃金支払いの原則と例外について、確認することにします。

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何歳まで働く?65歳までの雇用確保措置と70歳までの就業確保措置

平均寿命が延び、人生100年時代の到来が現実的になっています。

雇う側も、働く側も、高齢期の就業機会の確保は大きな関心事でしょう。

2021年4月1日に改正高年齢者雇用安定法が施行され、70歳までの就業機会の確保が、企業の努力義務となりました。

厚生労働省の高年齢者の雇用状況(2020年6月1日現在) によると、65歳までの雇用確保措置は99.9%とほぼ完全実施。

一方で、66歳以上でも働ける制度のある企業は33.4%と、全体の3分の1に留まります。

70歳までの就業確保措置は、法施行段階では努力義務ですが、将来的には義務となることも視野に入れた対策が企業には必要でしょう。

今回は、65歳までの雇用確保措置のおさらい、新たに法制化された70歳までの就業確保措置の内容、そして、雇用確保措置と就業確保措置の違いについて、まとめています。

※本稿では便宜的に法制度上の「事業主」の用語は、一般的な「企業」の用語に置き換えて使用しています。

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『エッセンシャル思考』~瑣末なことから解放され価値あることに集中する術がわかる本~

世の中の大半のものはノイズである。

本書で紹介されている一節です。

テレワークが常態化し、家庭に仕事を持ち込むことが日常となりました。

公私の境目は曖昧になり、生活空間は、やるべきことで溢れています。

瑣末なことを繰り返す毎日をどうにかしたい。

そのような人におすすめの思考法が、グレッグ・マキューン著の『エッセンシャル思考~最少の時間で成果を最大にする~』です。

多数の瑣末なことから解放され、価値あることに集中する術が凝縮されています。

読みすすめるだけで、爽快な気持ちになります。

本書のテーマである「より少なく、しかしより良く」のエッセンスを、見極める選択する凝縮するの、3つの観点で紹介します。

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2021年4月全面施行!同一労働同一賃金の7つの裁判でわかる不合理性の判断基準

2018年7月6日に公布された働き方改革では、3つの見直しが行われました。

長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、そして、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保です。

雇用形態に関わらない公正な待遇の確保とは、いわゆる「同一労働同一賃金」のこと。

同一労働同一賃金は、適用猶予されていた中小企業においても、2021年4月1日より施行されます(大企業は2020年4月1日より施行済)。

パートタイム・有期雇用労働法では、同一企業で働く正社員と短時間労働者・有期雇用労働者との間のあらゆる待遇について、不合理な待遇差を設けることを禁止していますが、罰則規定はありません。

待遇差が不合理か否かは、最終的には裁判で判断されることとなります。

今回は、パートタイム・有期雇用労働法第8条の前身となる旧労働契約法第20条にかかる7つの裁判の争点と判決及び判決に至る理由を確認し、正規社員と非正規社員の不合理な待遇差の判断基準を理解することとします。

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