食事補助(昼食補助)非課税枠7,500円に引き上げ。非課税枠の適用要件は?

1005_担当者まさおの体系整理
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2026年4月より、昼食手当(食事補助)の非課税限度額が月額3,500円から7,500円へと大幅に引き上られます。

約40年ぶりの改正となる今回の変更は、物価高騰に伴うランチ代の上昇に対応し、従業員の実質的な手取りを増やす「第3の賃上げ」として大きな注目を集めています。

今回は、非課税となるための必須要件と、支給形態(社食・食事券・現金)ごとの具体的な取り扱いについて分かりやすく解説します。

1. 昼食手当が「非課税」になるための2つの絶対要件

会社が食事代を補助しても、以下の2つの条件を両方とも満たさない限り、その補助額は「給与」とみなされ所得税・住民税の課税対象となってしまいます。

1-1.50%負担ルール

従業員が食事価額の半分以上を負担していること。

1-2.限度額ルール

会社の補助額が月額7,500円以下(2026年3月までは3,500円)であること。

1円でも条件から外れると、「超過分」ではなく「補助額の全額」が課税対象になります。

例えば、会社が8,000円補助した場合、7,500円を引いた500円だけでなく、8,000円すべてに税金がかかります。

なお、会社の補助額の上限価格はし「消費税抜き」で判定することとなります。

2.支給形態による取扱いの違い

支給の方法によって、実務上の「食事の価額」の計算方法やルールが変わります。

2-1.社員食堂(社食)で提供する場合

会社が直接、食事を提供する方法です。

●食事の価額の計算:

「調理にかかった原材料費」や「購入代金」を「食事の価額」とします。

●非課税の例:

1食の原材料費が800円の定食を、従業員から400円徴収し、月20回提供した場合。

・従業員負担:400円(50%)

・会社補助:400円 × 20日 = 8,000円

・判定:50%負担はクリアしていますが、会社補助が7,500円を超えているため、8,000円全額が課税されます。非課税にするには、会社補助を7,500円以下に抑える設計が必要です。

2-2.昼食券(食事券・ICカード型)を支給する場合

提携店舗やコンビニなどで使える食事券や、電子カードで補助する方法です。

これらは「現物支給」とみなされるため、要件を満たせば非課税になります。

●食事の価額の計算:

「食事券の券面額」や「チャージ金額」が「食事の価額」となります。

●非課税の例:

月額15,000円分の食事カードを支給し、従業員の給与から7,500円を天引きした場合。

・従業員負担:7,500円(50%)

・会社補助:7,500円

・判定:両方の要件を満たすため、7,500円分は非課税となります。

2-3.現金で支給する場合(食事手当)

「昼食代」という名目で、給与と一緒に現金を振り込む方法です。

●取扱いの原則:

原則として、全額が課税対象(給与扱い)となります。現金は食事以外(買い物や貯金など)にも使えるため、税務上は「通常の給与」と区別がつかないためです。

●例外(深夜勤務など):

深夜勤務者に夜食を支給できず、代わりに現金を渡す場合に限り、1食あたり650円以下(2026年3月までは300円)であれば非課税となります。

3. 2026年4月からの新旧対照表

今回の改正内容をまとめると以下の通りです。

項目現行(〜2026年3月)新制度(2026年4月〜)
会社負担の非課税限度額月額3,500円月額 7,500円
従業員負担の要件食事価額の50%以上変更なし(50%以上)
深夜勤務の現金支給上限1回 300円1回 650円

最後に会社が準備すべきこと3点。

・福利厚生規程の見直し:補助上限額を3,500円から7,500円へ改定する。

・給与計算システムの設定変更:非課税枠の変更に対応させる。

・運用フローの確認:従業員負担が確実に50%以上になるような価格設定にする。

(参照)
🔎 食事の現物支給に係る所得税の非課税限度額の引上げについて|国税庁https://www.nta.go.jp/users/gensen/2026shokuji/index.htm

以上

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