厚生労働省の令和2年雇用動向調査結果によると、1年間の離職者数は約700万人。
離職率は、14.2%にも及びます。
1年間で、10人に1人は、会社を辞めていることがわかります。
給料が安い。人間関係が悪い。やりたい仕事ができない。辞めさせられた。
離職理由は、さまざまです。
今回は、厚生労働省の雇用動向調査による離職理由を男女別にランキング形式で確認してみましょう。
1.男性の離職理由
1-1.男性の年代別の離職理由別の割合
はじめに、男性の年代別の離職理由別の割合を、図表で確認しましょう。
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(傾向)
・若年層は、人間関係や労働条件で、離職する。
・中年層は、給料や将来性で、離職する。
・高年層は、会社都合や定年退職で、離職する。
35歳までは、働き方や働く内容で離職しますが、
35歳を超えると、現実的な生活(お金)の不安で離職し、
50歳をすぎると、本人の意思に反し、離職を余儀なくされていることがわかります。
1-2.男性の離職理由ランキング
全世代を通しての、男性の離職理由のランキングは、以下の通りです。
・1位:定年・契約期間の満了 16.0%
・2位:給料等収入が少なかった 9.4%
・3位:職場の人間関係が好ましくなかった 8.8%
・4位:労働時間、休日等の労働条件が悪かった 8.3%
・5位:会社の将来が不安だった 7.1%
・6位:会社都合 6.9%
・7位:能力・個性・資格を生かせなかった 4.9%
・8位:仕事の内容に興味を持てなかった 4.7%
・9位:介護・看護 1.1%
・10位:出産・育児 0.5%
・11位:結婚 0.4%
(その他の理由)31.3%
男性の離職には、会社業績の好不況が大きく影響するといえるでしょう。
2.女性の離職理由
2-1.女性の年代別の離職理由別の割合
つぎに、女性の年代別の離職理由別の割合を、図表で確認しましょう。
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(傾向)
・若年層は、人間関係や労働条件で、離職する。
・中年層は、人間関係や契約満了で、離職する。
・高年層は、人間関係や会社都合で、離職する。
全世代を通し、女性は人間関係や労働条件で辞める割合が高いことがわかります。
また、女性は、結婚・育児の30代を超えるとパート勤務が増え、契約期間の都合で離職している人も多くいることがわかります。
2-2.女性の離職理由ランキング
全世代を通しての、女性の離職理由のランキングは、以下の通りです。
・1位:職場の人間関係が好ましくなかった 13.3%
・2位:定年・契約期間の満了 12.7%
・3位:労働時間、休日等の労働条件が悪かった 11.6%
・4位:給料等収入が少なかった 8.8%
・5位:会社都合 8.1%
・6位:仕事の内容に興味を持てなかった 5.2%
・7位:能力・個性・資格を生かせなかった 5.0%
・8位:会社の将来が不安だった 3.4%
・9位:結婚 2.3%
・10位:出産・育児 1.4%
・11位:介護・看護 0.8%
(その他の理由)26.9%
女性の離職には、人間関係や労働条件などの就業環境の影響が大きいことがわかります。
以上
written by suchika-hakaru