新型コロナ対応休業支援金・給付金の対象者と支給額と申請手続きがわかる9つの質問

2020年6月12日、雇用保険法の特例措置に関する法案が国会で可決・成立しました。

法案の柱は、コロナ感染拡大防止のため会社を休業したにもかかわらず休業手当をもらえなかった労働者の支援策である「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」制度です。

雇用保険被保険者に対して支給されるのが支援金、雇用保険被保険者でない者に対して支給されるのが給付金です。

2020年7月10日から、郵送による申請が受付開始されました。

今回は、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の対象者・支給額・申請手続きについて9つの質問・回答形式で確認します。

1.対象者

Q1.休業支援金・給付金の対象者

[Q1]

休業支援金・給付金をもらえる人はどのような人ですか。

[A1]

対象期間(2020年4月1日から9月30日まで)に事業主の指示により休業したが休業手当を受けることができなかった中小事業主の労働者が対象となります。

以下の①・②が原則の2要件です。

①2020年4月1日から9月30日までの間に、事業主の指示により休業した中小事業主の労働者
②その休業に対する賃金(休業手当)を受けることができなかった人

上記に該当する労働者は、以下の❶~❹の4要件も満たしていることも、確認しましょう。

❶2020年4月以降に起業した事業主の事業所(拠点等)において雇用される者の休業については、起業した日から当該日の属する月の翌月末(起業した日が各月1日の場合は当該日の属する月末)までの間の休業でないこと。

❷2020年4月以降に新たに雇い入れられた者の休業については、雇入れ日から当該日の属する月の翌月末(雇入れの日が各月1日の場合は当該日の属する月末)までの間の休業でないこと。
※なお、新規学卒者等(新たに学校若しくは専修学校を卒業した者若しくは新たに公共職業能力開発施設若しくは職業能力開発総合大学校の行う職業訓練(長期養成課程又は総合課程)を修了した者又はこれに準ずる者)については、これらによらず対象となる。

❸国、 地方公共団体、行政執行法人及び特定地方独立行政法人に雇用される者でないこと。
※ただし、地方公営企業法第3章の規定の適用を受ける地方公営企業に雇用される雇用保険被保険者は対象となる。

❹支援金・給付金の対象として申請する期間において、雇用保険の求職者給付(基本手当等)や育児休業給付、介護休業給付を受給していないこと。

なお、労働者の範囲には以下のような労働者も対象者に含まれます。

・学生アルバイト…雇用保険に加入していない昼間学生も給付金の対象となる。

・外国人や技能実習生…国籍を問わず、日本国内で働く労働者であれば対象となる。技能実習生も実習先と労働契約を結んでいることから対象となる。
※海外勤務者は日本国籍を有する場合であっても日本国内で働いていないため対象外です。

・登録型派遣や日雇派遣労働者…派遣元事業主の指示により休業しており、休業中に休業手当が受けられない労働者であれば、対象となる。派遣契約が終了しても、派遣元事業主が労働契約を継続させた上で労働者を休業させ、休業手当を支払っていない場合には、対象となる。
※日雇労働者は雇用関係が継続していないため原則対象外となります。

Q2.事業主の指示による休業の証明

[Q2]

事業主の指示による休業をどのように証明すればよいですか。

[A2]

労使共同で「支給要件確認書」を作成することで事業主の指示であることを証明することとなります。

「支給要件確認書」には、事業主・労働者双方の記入欄があり、事業主が署名又は記名押印により記入内容に相違がないことを証明する様式となっています。

事業主が休業証明を拒んだ場合は、労働者が「支給要件確認書」の事業主欄の事業主名欄に事業主の協力が得られない旨をその背景となる事情とともに記載し提出することで、労働局経由で事業主に証明を促すこととなります。

Q3.中小事業主の範囲

[Q3]

勤め先の規模要件となる中小事業主の範囲にはどのような基準がありますか。

[A3]

産業分類別(業種別)に資本金と従業員数の基準があります。資本金と従業員数の基準のいずれかに該当すれば中小事業主の基準を満たすこととなります。

中小事業主の判定の基準は、以下の表を参照ください。

↓ クリックして拡大 ↓

2.支給額

Q4.支給額の計算方法

[Q4]

休業支援金・給付金の支給額の計算方法を教えてください。

[A4]

休業前賃金日額の8割(支援金・給付金日額)に休業期間の日数を乗じて得た額が支給されます

休業前の賃金とは、休業を開始した月より前に実際に支払われた賃金を指します。

休業前の1日当たり平均賃金(=休業前賃金日額)とは、原則として、過去6か月のうち任意の3か月分の賃金を90で除して算定します。

それでは、休業前賃金日額の計算例を確認しましょう。

(例)

●給料(3月:30万円、2月:25万円、1月:28万円、12月:26万円)

   ↓支給額の多い3月・2月・12月を選択

●(30万+28万+26万)÷90日=9,333円・・休業前賃金日額
 ※端数処理は小数点以下切り捨て。

支援金・給付金日額は、休業前賃金日額の8割です(上限額は、1日11,000円)。

支援金・給付金日額に支給対象日数(=各月の日数(30日又は31日) ー 就労した又は労働者の事情で休んだ日数)を乗じた額が支援金・給付金として支給されます。

なお、コロナ休業支援金は非課税です。税金は取られません。

Q5.支給対象期間

[Q5]

休業支援金・給付金の支給対象となる期間はいつからいつまでですか。

[A5]

4月1日から9月30日までの休業が対象となります。

4月1日から9月30日は、雇用調整助成金の拡充後の緊急対応期間と同様の期間となります。

上記の期間のうち、事業主の指示により休業し、休業中に賃金が受けられない労働者であれば、休業手当が支払われない期間が支給対象期間となります。

なお、休業中に受けた休業手当が法定未満(6割未満)であっても、休業支援金・給付金の対象とはなりません。

Q6.支給対象日数から除外される日

[Q6]

休業支援金・給付金の支給対象日数に含まれない日とは、どのような日ですか。

[A6]

就労した日又は労働者の事情で休んだ日は支給対象日数には含まれません。

具体的には、年次有給休暇、育児休業、介護休業、病気による欠勤などの本人の事情による休暇、休業、欠勤は支給対象日数に含まれません。

3.申請手続き

Q7.申請方法

[Q7]

休業支援金・給付金の受給するには、どのように申請したらよいですか。

[A7]

郵送で申請します。労働者からの申請だけでなく、事業主経由での申請も可能です。この場合でも、休業支援金・給付金は申請者本人の銀行口座へ振り込まれます。

投稿日時点では、郵送のみの申請となりますが、オンラインでの申請も受け付けられる予定です。

郵送先は、以下となります。

〒600-8799
日本郵便株式会社 京都中央郵便局留置
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金担当

申請に際し、相談窓口も開設されています。

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金コールセンター
電話番号:0120-221-276
月~金 8:30~20:00/土日祝 8:30~17:15

Q8.申請書類

[Q8]

休業支援金・給付金の申請に必要となる書類には、どのようなものがありますか。

[A8]

申請書や本人確認書類等の5種類の書類の提出が必要となります。

提出書類は、以下の①~⑤の書類となります。

申請書

🔎 休業支援金・給付金支給申請書【PDF】|厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000646895.pdf

🔎 休業支援金・給付金支給申請書 続紙【PDF】|厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000646896.pdf

支給要件確認書

🔎 休業支援金・給付金支給要件確認書【PDF】|厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000646897.pdf

本人確認書類

顔写真付きの書類であれば以下に列挙する書類のうちいずれか1種類、顔写真のない書類については以下に列挙する書類のうちいずれか2種類が必要です。

<顔写真付き書類>
運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、在留カード、特別永住者証明書、障害者手帳

<顔写真なし書類>
健康保険被保険者証、住民票記載事項証明書、年金証書、(特別)児童扶養手当証書、公共料金領収書

口座確認書類

振込先情報(口座名義、口座番号等)が確認できる通帳又はキャッシュカードの写し。

休業開始前賃金及び休業期間中の給与を証明できるもの

<休業開始前賃金を確認できる書類>
休業開始前の6か月のうち申請書に記載した任意の3か月分の給与明細、賃金台帳等の写し等、休業開始前賃金(総支給額)が確認できる書類。
※総支給額を確認できる給与明細等の書類がない場合は、振り込まれたことが証明できる通帳の該当箇所の写しでも差し支えありませんが、当該写しが申請者の賃金額を証するものであることにつき、事業主の疎明を受ける必要があります(当該写しに「○○(申請者)の支援金申請に係る○月分の賃金に相違ない」旨の記載をもって疎明する)。

<休業期間中の給与を確認できる書類>
支給対象者の支給単位期間中の給与明細、賃金台帳等の写し等、支給単位期間中における収入を証明できる書類。
※支給単位期間中の給与がなかったため給与明細等が発行されない場合は、申請者本人が手続する場合は支給申請書、事業主を経由して手続する場合は支給申請書続紙において、それぞれ備考欄に、当該事情について事業主の疎明(「給与の支払いがなかったため給与明細発行なし」等)を受ける必要があります。

申請に不備があった場合は、電話等により申請者等に確認をした上で必要な補正を行われます。

Q9.支給までの期間

[Q9]

支給申請後、休業支援金・給付金が支払われるまでにはどれくらいの期間がかかりますか。

[A9]

書類が整っている場合には、概ね2週間程度で支給決定(支給完了)又は不支給決定が行われます。

支給決定または不支給決定通知書は、休業者の住所または代理申請した事業主の住所に送付されます。

支給決定通知から入金までは数日かかることもあるようです。

なお、休業支援金を・給付金の受給後に、事業主から対象期間中の休業に対する休業手当が支払われた場合は、受給した休業支援金・給付金は返納が必要です。


厚生労働省はyoutubeで申請書記入の動画解説も行っています。

あわせて確認しましょう。

🔎(労働者用)新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金 申請書の記入方法

🔎(労働者用)新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金 休業期間中の就労等の記入方法

以上

written by soudanin-hajime