パート収入の4つの壁!実績103万円の税制と見込130万円の社会保険

パート勤めの場合、年収調整のため、年末には出勤調整を行う人も、多いでしょう。

パート収入の壁といえば、「103万円」と「130万円」の2つの壁。

103万円は税法上の壁、130万円は社会保険上の壁です。

いずれにおいても、基本的な観点は、扶養家族からの除外です。

103万円を超えれば自身で税負担が発生し、130万円以上となれば自身で健康保険に加入することが原則となります。

税法上の壁は1月~12月の【実績】で、社会保険上の壁は扶養判定日以降の【見込】で判定されます。

今回は、103万円と130万円の2つの壁に、100万円と150万円の壁も加え、税法上と社会保険上の4つの壁について、確認します。

1.年収100万円(住民税)【税金】

年収100万円は、住民税の発生基準です

個人住民税には、均等割と所得割の2つがあります。

均等割は定額で課税され、所得割は所得に応じて課税されます。

均等割・所得割ともに、前年所得が非課税限度額以下であれば、課税されません。

非課税限度額は、各自治体で定めるため、全国一律ではありません。

同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合であれば、100万円が一般的な基準額です。

所得税の非課税限度額となる年収103万円以下であっても、住民税は課税されることがありますので、留意しましょう。

🔎 所得税は課税されていないのに、個人市・府民税が課税されているのは|大阪市

https://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000020214.html

2.年収103万円(所得税)【税金】

年収103万円は、所得税の発生基準です

年収103万円で課税されない仕組みを確認します。

課税所得は、収入額から所得控除額を減じて算定されます。

給与収入103万の場合の所得控除額は、給与所得控除55万円、基礎控除48万円の計103万円です。

課税所得額は、給与収入103万円ー所得控除額103万円=0円となります。

🔎 パート収入はいくらまで所得税がかからないか|国税庁

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1800.htm

3.年収130万円(健康保険料)【社会保険】

年収130万円は、健康保険の被扶養者認定の基準です

年収130万円以上になると、原則として、健康保険の被扶養者として認定されません。

そのため、自らが被保険者となり、健康保険料を負担することとなります。

年収の判定は【実績】ではなく【見込】です。

例えば、10月に退職した場合、1月~10月の収入が130万円以上であっても、11月以降無収入であれば、扶養家族としては、認定されます。

🔎 被扶養者の収入の基準|協会けんぽ

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3160/sbb3163/1959-230/

なお、大企業でパート勤務の場合は、年収106万円も留意基準です。

2016年10月から、短時間労働者に対する厚生年金保険・健康保険の適用拡大が実施されました。

適用要件の一つは、賃金月額が8.8万円以上の要件です。

年収にすると、月額8.8万円×12か月≒106万円となります。

パート本人が社会保険に加入する場合は、自身で社会保険料の支払うこととなります。

ただし、年金受給のメリットもありますので、税金とは異なり、単に負担が増えるのみではありません。

詳細は、以下のサイトを、確認しましょう。

🔎 社会保険適用拡大特設サイト|厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/

4.年収150万円(配偶者特別控除)【税金】

年収150万円は、配偶者特別控除の満額適用の基準です

配偶者特別控除とは、配偶者に48万円(給与収入の場合103万円)を超える所得があるため配偶者控除の適用が受けられないときに、配偶者の所得金額に応じて受けられる所得控除です。

所得控除の額は、配偶者所得が48万円超95万円以下の場合は、満額(所得者本人の所得に応じて異なる)の控除を受けることができます。

給与収入のみの場合、所得95万円の年収は150万円です。

年収150万円を超えると配偶者特別控除額は逓減し、年収201.6万円を超えると0(ゼロ)となります。

🔎 配偶者特別控除|国税庁

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1195.htm


最後に留意点。

税法上(所得税法・地方税法)と社会保険上では、収入の範囲も異なります。

税法上は、非課税の収入は、含まれません。

一方、社会保険上は、継続性のある収入は非課税収入であっても、原則、すべて含まれます。

以上

written by suchika-hakaru