住宅ローン控除が連帯債務の場合の年末調整での負担割合確認と按分計算

年末調整の住宅借入金等特別控除(以下、住宅ローン控除)の申告や確認にあたり、煩雑となるのが、借換えと連帯債務です。

借換えの場合は、「借換え直前における当初の住宅ローン残高」の確認を、支払証明書等で確認することが必要です。

一方、連帯債務の場合は、負担割合の確認や、「住宅借入金等特別控除申告書(以下、申告書)」の備考欄へ記入等が必要となります。

今回は、住宅ローン控除が連帯債務の場合の、①連帯債務の負担割合の確認方法、②他の連帯債務者の申告書の記入内容、③連帯債務の住宅ローン残高の按分計算の3つについて、確認します。

※居住日の属する年分が平成31年分以後である個人に対し、令和2年10月1日以後に税務署から送付された控除証明書には、控除を受けるべき人の負担割合が記載済です。そのため、負担割合が記載された控除証明書を添付する場合は、申告書の備考欄への連帯債務者に関する事項の記入は不要です。

1.連帯債務の負担割合の確認方法

住宅ローンが、連帯債務である場合は、金融機関等が発行する「年末残高等証明書」の備考欄に、連帯債務者の名前が記入されています。

年調事務の担当者は、その記載を確認し、借入金が連帯債務であることを判別します。

連帯債務の割合は、初年度の確定申告時に提出した「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」の[連帯債務に係るあなたの負担割合]の欄の割合となります。

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スライドの例の場合、[連帯債務に係るあなたの負担割合]は、50%であることが確認できます。

なお、共有持分の追加取得等により共有持分の変更があった場合は、当初の確定申告による申告内容と異なることから、再度、確定申告が必要です。

2.他の連帯債務者の申告書の記入内容

連帯債務の場合、「申告書」の[備考]欄に他の連帯債務者の負担額や氏名・住所等の記入が必要です。

具体的な記入内容を、確認しましょう。

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他の連帯債務者が[備考]欄に記入するのは、以下の事項です。

①「私は連帯債務者として、住宅借入金等の残高○○○円のうち、○○○円を負担することとしています。」等の文言

②住所及び氏名

③勤務先の所在地及び名称(他の連帯債務者が給与所得者の場合)

3.連帯債務の住宅ローン残高の按分計算

住宅ローンが連帯債務である場合には、負担割合に応じた住宅借入金等の年末残高の按分計算が必要です。

国税庁の記載例の「年末残高証明書」と「申告書」と、つながりを確認しましょう。

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(按分計算)
連帯債務による住宅借入金等の年末残高 ✖ 申告者の負担割合 = 申告者が負担すべき部分の年末残高

申告者が負担すべき部分の年末残高が計算できたら、あとは、通常通り、「申告書」の記載方法に沿って記入を進めると、住宅ローン控除額を計算できます。


連帯債務と同様に煩雑な計算となる「借換え」をした場合の計算方法は、以下の記事で確認しましょう。

以上

written by tantosya-masao